レビュー 就職

10年以上前の本『若者はなぜ3年で辞めるのか?』を読んだら今も状況は大して変わってない件

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若者はなぜ仕事を短期間で辞めてしまうのか。

未だ方々で議論の的になるこのテーマをわかりやすく解説している本が、『若者はなぜ3年で辞めるのか?~年功序列が奪う日本の未来~ (光文社新書)』です。

著者の城繁幸さんは東大法学部を卒業後、富士通での勤務を経て、現在は人事コンサルタントをしています。

私からすると充分エリートなわけですが、そう思えば10年前の大企業で見られていた年功序列の問題が、広く中小零細企業にまで浸透、顕在化してきたのでしょうか。

さて、本題の若者はなぜ3年で辞めるのか?を理解するには、年功序列というシステムが大きなカギを握っています。

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年功序列も昔はよかった

年功序列制度について特に説明は不要なんじゃないかと思います。入社した年次によって勤続年数が増すごとに昇給して、役職が割り当てられる制度ですね。

景気の良い時ならこのシステムはすごく優秀で、仕事のできる人間は出世して、できない人間でも長く働いてさえいればそこそこのポストに有りつくことができていました。

でもこの年功序列というシステム、裏を返せば会社が上手くいっている時しか機能しないんですね。

先の説明を読めば誰でもすぐに気づくと思うが、このシステムを維持するにはごく基本的な条件がある。それは、「組織が一定の成長を維持すること」だ。

先行きが明るいかどうかが大事

年功序列は「若い頃は損だが、年を取ればリターンが大きい」制度です。

でも組織は上手くいっていない、景気もよくない、少子高齢化で先行きも暗い・・・どう考えても、自分たちが先輩社員のように昇給して地位に有りつけるイメージが湧くはずありません。

そんな状態で仕事へのモチベーションを保てというのも、酷な話です。フツーの頭で考えれば、割に合わないことは一目瞭然なんですから。

今の若者はわがままなのか?

本書でも触れられている、今の若者観。(最近の若いヤツは・・・ってやつ)

どこでも言われる2つのワード、①わがまま②忍耐力のなさの正体について、企業を取り巻く採用条件の変化を交え詳しく解説されています。

詳細は本を買って読んで頂くとして、原因は学生と企業側の意識のズレ。

バブル崩壊後、企業は後退する景気の波に逆らえず新卒採用者数を縮小。その結果、それまでふわっとした選考しかしてなかったのが、どんどん採用条件が厳しくなり、細分化されてきました。簡単にいえばゼネラリストよりスペシャリストを求めるようになった。

台所事情に余裕のない企業はより即戦力をより専門性を追求するようになり、学生はそれに応じて自分のやりたいこと、適性、強みを作って就職活動に臨まなければならなくなったわけです。

で、これまで正社員として働いたことのない学生なりが仕事観を固めて入社すると、既存の社員はまだ年功序列アタマで業務以外の雑用をバンバンやらせる。新卒の学生からしたら、「思ってたのと違う!」となるのも当然です。

年長者の年長者による年長者のための年功序列

バブルが崩壊して以後、21世紀に入るまで新卒採用を極端に制限した結果、会社に若い力が足りなくなった。自然な成り行きです。

そこで年功序列で生きてきた人たちはどうしたか?

派遣社員に代表する非正規社員に頼りました。スポット的に派遣に面倒な仕事を任せて、正社員でもないので年功序列型で昇給させる必要もなし。経団連を中心に労働者派遣法改正が推進されたのも納得です。

採用を抑えて正社員(雇用)を守ることを名目に、自分たちのためだけの合理化が進められました。

労働問題が表に出始めた今は外国人や主婦を上手く使おうとしていますね。どうしようもない。

私たちはどうすればいいのか

「じゃあ若者はどうすりゃいいのか?」

この本の唯一弱い部分はここなんです。年功序列型に見切りをつけた先駆者の例として、外資系コンサルタントに転身した人とか、政治家になった人とかが紹介されています。

何というかまあ、著者の周囲の方たちが優秀というか、ちょっと遠い世界のお話なんですよね。

これからすべきことにしても、書かれているのは「働く理由を考える」とか「周りを見渡して声を上げよう」みたいな感じで、抽象的な上に弱い。一部の聡明な方々はこれだけでも自分なりの正解を見つけて動けるのでしょうけれど、皆が皆そうはいかないですよ。

という訳で、ここからは私なりに若者はどうすべきか提案したいと思います。

レールから降りる準備をしておく

東芝、日産、神戸製鋼など、2017年だけでもいくつもの大企業の不祥事が取り沙汰されました。

また、メガバンクのみずほフィナンシャルグループはAI時代の業務効率化に先駆けて3万人以上の大規模なリストラ計画を発表しましたし、三越伊勢丹ホールディングスは早期退職者を募っています。

色々なところでよく聞きますけど、どんな会社に勤めていてもそれだけで将来安泰とは言えなくなりました。

誰だっていつ梯子を外されるかわからない。名門企業でこれなんですから、吹けば飛ぶような中小企業なんて一杯ありますよ。

複線思考で余裕が生まれる

いざレールから落ちて路頭に迷うことのないようすべきことは、コミュニティと収入の複線化です。

この辺りは作家の佐藤優さんがちょくちょく提唱しています。

本業とは別の収入源と所属するコミュニティを作ることによるリスクヘッジですね。投資の格言の表現を借りれば、人的資本という卵も一つの籠に盛る時代ではなくなったのです。

例えば趣味のサークルに所属して、ブログで月に数万でも定期収入を得る。これだけでも大きな違いです。

ちょっとしたことでいいんです。

会社を辞めたときに、会社以外に自分の居場所(コミュニティ)がある、給料以外の収入があるのは、無茶苦茶すごいことですよ。私自身、何もないまま実際に無職になったので、なおさらそう言えます。

心身が健康なうちに是非何かしら本業とは別に収入の得られる手段を模索しておきましょう。

本業を別の形でマネタイズするのも全然アリですよ。これまで培ったノウハウを電子書籍にして出版するとか、試しにnoteで販売してみるのも良いです。

現状で上手くいっていると言えない社会人の方は遅かれ早かれ、どうやって収入を増やしていくかという問題にぶち当たります。昇給のない会社でこのまま仕事を続けてもジリ貧ですからね。

「ズルさ」のすすめ (青春新書インテリジェンス)』の中で、佐藤優氏がいうには、一般のビジネス社会でももう一つの顔を持てば、一つの価値観にとらわれないので精神的な余裕ができ、本来の競争でも活きてくるとのこと。

会社はあなたに何かあっても助けてくれません。生き残るために、無理しないレベルで、できることから始めましょう。

もっとも、投資やネットビジネスに取り組んでいる方も多く、既に現状を理解して行動に移している多くの人にとっては、釈迦に説法でしたね。

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