退職理由の調査で常に上位にあるのが人間関係。
人間関係の良さを転職先の第一条件に挙げるのも当然で、誰だって雰囲気の悪い職場で働きたくはないものです。
そこでこの記事では、人間関係の良好な職場の見分け方のポイントを解説していきます。
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目次
人間関係の良い職場の見分け方
一度働けば人間関係もすぐにわかりますが、それでは遅いです。実際に入社する前にわかることはないのでしょうか。
良い職場は退職者が少ないので求人募集がない
生き物が環境の良い場所に住み着くように、働きやすい職場は離職率が低いです。欠員も出ないので求人を出す必要もない。
人間関係の良好な職場は給与や労働条件の面でも従業員にやさしいホワイト企業が多いからです。
逆にいえば、しょっちゅう求人を出している会社には注意すべきです。事業拡大中であったり、突発的なトラブルで人手が必要な時以外に求人を掲載しているのは、それだけ社員が辞めていくからと考えるのが自然です。
景気の良い業界
やっぱり儲かっているかどうかは重要です。人間お金がないと気持ちにも余裕がなくなるのは、仕事でも同じ。かといって、非上場企業の財務を一般人が知るのは難しいですよね。
大雑把ですが、自分なりに業界分析をしてみるのも大切なことです。
例えば、飲食店はどこも厳しいです。人手不足で人件費がかさみ、倒産件数も増えています。
こう考えていくとどの業界も苦しそうに見えますが、介護や医療の分野はこれからも需要が大きく、職場環境の良し悪しは経営側の手腕によるところが大きいです。キツいところはキツいですけど、マネジメントができている所や補助金を上手く引っ張れる施設は給料も潤っています。
年代の偏りがないか
面接で転職先を訪問して、オフィスにいかにも50台以上のオジサンばかりだったらどう思いますか。
「なぜ若手がいないのか?」「女性はいないのか?」と勘繰るのが普通です。
この感覚は結構当たっていて、世代の偏りが激しい職場にいきなり年の離れた人が入社すると、価値観の相違に苦しむこともあります。特に若者のいない職場は労働環境に問題のあるケースが多いです。
ネットで得られる情報
参考リンク先の、「労働基準関係法令違反に係る公表事案」というPDFで、厚生労働省が過去に労働関係基準法令違反をした企業のリストを公表しています。
違法残業など直接人間関係に関わらない事案であっても、労働環境の悪い会社の人間関係が悪化しがちであることは前にも述べました。
このリストもブラック企業の氷山の一角でしかないですが、最新のものをチェックしておきましょう。
口コミサイトは信用できるか?
「転職会議」などのクチコミサイトで会社の評判を確認できます。
しかし、気をつけたいのは、
①口コミを書き込んでいるのは退職者や会社に不満を持っている者に多い
②大企業や有名企業しか掲載されていない
以上の2点。
悪評については何割か差し引いて判断すべきかもしれませんが、同じような批判の書き込みが多数あれば、信憑性は増します。
また、中小零細企業になると口コミ自体ないので、あまりインターネット経由での情報収集は期待できないです。
面接や見学時にチェックすべきこと
採用面接はどうしても面談の受け答えばかり考えてしまいがちです。
しかし、せっかくあなたが働くかもしれない会社を見極められる絶好の機会。冷静に周りを見ることは、緊張を抑える効果もあります。
会社訪問時に見るべきポイントは以下の4つです。
- 受付や電話応対の質
- 社員の会話の有無、(わかれば)その内容
- 掃除は行き届いているか
- 求人広告に書いてあることと違う
ブラック企業の見分け方と重複しますが、実際に会社に入り社員と話して違和感を感じたときは、よく確認してみることをおすすめします。
面接以外でも一度は会社を見ておこう
面接時以外でも、一度は会社を見に行ってみるのも有効です。
事務所には入れなくても、夜通りかかったときに電気が明々と点いている(残業している)場合や、社員の態度が悪いなどの発見があれば、考え直す材料になります。
BtoCのビジネスなら顧客として訪問や問合せしてみるのも良いですね。
どんな会社の人間にもクセがある
人間関係が良い職場=自分と相性の良い人間が多い職場といえます。
しかし、私たちは厳密には違った価値観を持っていて、たとえば多少ベタベタしていても同僚の距離感が近い方が良いという人もいれば、公私混同はしたくないし、余計な馴れ合いはなしで放っといてくれる方が良いという人もいるでしょう。
ある人には働きやすい職場も、ある人にとっては嫌な仕事場になってしまいます。
人間関係の良いという意味が、それぞれ違うわけです。
これは一度の就職では判断しづらいです。自分はどのような場所で働きたいのか、どんな職場でなら上手くやっていけるのか。それを踏まえた上で、自分に合った職場を判断できるのがベストです。
とはいえ、「そんなことすぐにわからないよ」という人のために、転職エージェントが存在しています。
転職エージェントに相談する
日本の雇用はまだまだ転職しやすい環境とは言えません。そんな中で自分だけで転職先の良し悪しを判断できる転職経験者なんて、そうはいないと思います。
そんな人こそ転職サイト・エージェントを利用しましょう。
ただ転職エージェントも、企業に都合の良いことばかりを並べて就職させようとする人には注意しましょう。エージェントとは、代理人という意味です。
業界には「お前は一体どっちのエージェントなんだよ」と言いたくなる人間がいるのも事実。
求職者側の立場に立ってメリット・デメリットを一緒に検討してくれるエージェントを見つけるためには、複数の転職サービスへの登録をおすすめします。
メールなどの連絡は少々ウザいですが、無料で有益な情報を提供してくれるのだと割り切った方がいいです。
そもそも転職時に不可欠な賃金交渉は間に立ってくれるエージェント抜きだとかなりキツイです。トータルで見れば転職サイトは色々な面で有利なのは間違いないです。